FAQPageとQAPageはよく似ていますが、見分けるために確認すべきことは同じです。このページの回答を誰が書いたのか。料金ページやサービス紹介ページの下部に、運営者がまとめて作成した質問と回答を掲載するならFAQPageです。一方、ユーザーの質問に対して複数の利用者が回答し、「いいね」や投票ができるならQAPageです。誤ったマークアップは、成果につながらないだけでは済みません。Googleから構造化データの違反と判断され、ページ内のマークアップ全体が無視される可能性もあります。タイプを選ぶ前に、まず回答の書き手を確認しましょう。
判断基準はひとつ。「回答を書いたのは誰か」です。
両者を区別するために、仕様を暗記する必要はありません。「このページの回答は誰が作成したのか」と考えれば十分です。FAQPageは、運営者が質問と回答を用意する公式FAQに使います。回答はサイト運営者が作成し、読者は編集できません。通常は、ひとつのページに複数のQ&Aを掲載します。QAPageは、複数の回答が寄せられるQ&Aページ向けです。ページ全体が、あるユーザーから投稿されたひとつの質問を中心に構成され、その下にコミュニティメンバーの回答が並びます。「いいね」の数、採用済みの表示、回答者の情報などが付くこともあります。一方は運営者が一方向に公開する文書、もう一方は複数の人が参加する対話です。そもそもの性質が異なります。
- 回答をサイト運営者が作成し、読者は編集できず、同じページに複数のQ&Aを掲載する場合 → FAQPageを使用します。
- あるユーザーが質問し、複数のコミュニティメンバーが回答して、投票や回答採用の仕組みがある場合 → QAPageを使用します。
- 迷ったら原点に戻りましょう。その回答を書いたのは自社ですか。そうであれば、ほぼFAQPageです。
FAQPage:運営者が作成する公式Q&A
FAQPageの構造はシンプルです。ページのmainEntityに複数のQuestionを設定し、それぞれのQuestionではnameに質問文、acceptedAnswerに回答を指定します。acceptedAnswerはAnswer型で、回答本文をその中に記述します。重要なのは、acceptedAnswerがひとつだけであることです。公式見解はひとつであり、第三者が補足したり反論したりする前提ではないためです。料金ページ下部の「よくある質問」、機能紹介ページのQ&A、導入手順の案内など、運営者が質問と回答を作成し、ページ上に表示されている内容と一致していれば、このタイプに該当します。
具体例で考えてみましょう。あるSaaS企業が料金ページに「年間払いに割引はありますか」「契約途中でプランをアップグレードできますか」といったQ&Aを掲載しています。回答はすべてマーケティングチームが作成し、ユーザーは閲覧できても編集はできません。これは典型的なFAQPageです。Q&Aが多く、見た目が議論のようだからQAPageだと誤解するチームもあります。しかし、回答の作成者が運営者である限り、回答がいくつあってもFAQPageです。
ここには、十分に認識されていない重要な変更があります。2023年八月以降、GoogleはFAQのリッチリザルトを、権威性のある政府機関と医療関連のウェブサイトに限定しています。一般的なB2B企業やSaaS企業のサイトでは、FAQPageをマークアップしても、検索結果に展開式のQ&Aが並ぶことはなくなりました。ただし、マークアップが無意味になったわけではありません。構造化データがあれば、機械はコンテンツを質問と回答のまとまりとして明確に切り分けられます。これは、AIエンジンが回答を組み立て、引用元を選ぶ際に扱いやすい形式です。狙うべき成果は、検索結果の表示枠を獲得することから、内容を正確に抽出してもらうことへ移っています。

QAPage:ひとつの質問に複数の回答が集まるコミュニティページ
QAPageの構造は、FAQPageと正反対です。mainEntityに設定するQuestionはひとつだけです。そのQuestionの下に、採用された回答を示すacceptedAnswerと、それ以外の回答を示す複数のsuggestedAnswerを設定できます。各回答には、upvoteCount、回答者を示すauthor、投稿日時を示すdateCreatedなどのフィールドも指定できます。フォーラムのスレッド、コミュニティQ&A、製品ユーザー向けのサポートエリア、EC商品ページ下部の購入者Q&Aなど、ユーザーが質問し、別のユーザーが回答するページこそQAPageに適しています。QAPageが表現するのは文書ではなく、対話です。
GEO時代にこそ、正しく選ぶべき理由
AIエンジンは質問に答える際、情報を抽出して再構成します。単独でも意味が通る事実を取り出し、生成中の回答に組み込むのです。構造が明確で、情報源を正しく表したQ&Aマークアップは、コンテンツを扱いやすい単位にあらかじめ分割することに相当します。タイプが正しければ、機械はそれが運営者による公式回答であり、第三者が編集できないものだと理解できるため、採用時の評価も変わります。タイプが間違っていたり、根拠なく設定されていたりすれば、よくても無視され、場合によってはページ全体の信頼性評価を下げかねません。だからこそGEO監査では、構文エラーの有無だけでなく、Q&Aマークアップのタイプとコンテンツの実際の出所が一致しているかをページごとに確認します。
- 質問と回答を一対にし、各回答だけを抜き出しても意味が通るようにします。読者が前の質問を読んでいる前提にせず、単独で理解できる文章にしてください。
- 回答は中国語で40〜80文字程度を中心にまとめます。先に結論を示し、その後に条件を補足してください。詳しく書きすぎないことが重要です。
- 質問文には社内用語ではなく、読者が実際に検索窓へ入力する言葉を使います。そうして初めて、実際の検索意図に沿った質問になります。
- マークアップ内の文言は、ページ上に表示されている文言と完全に一致させます。これはGoogleが明示している要件であり、AIによる文脈を外した抽出を防ぐうえでも重要です。
マークアップは検索エンジンに向けた暗号ではありません。「誰が述べた内容なのか」「単独で引用できるのか」を明確にするものです。適切なタイプを選べば、機械が安心して引用できる情報になります。— Tenten GEO
実装・検証チェックリスト
- ページの性質を確認する:質問と回答を作成したのは運営者か、ユーザーか。それに応じてFAQPageまたはQAPageを選びます。
- ひとつのページには一種類のQ&Aタイプだけを設定し、FAQPageとQAPageを同じページ内で混在させないようにします。
- GoogleのリッチリザルトテストとSchema Markup Validatorを使って構文を確認し、エラーや警告がないことを確かめます。
- マークアップ内の各質問と回答がページ上にも表示され、文言が一致しているか、一つずつ照合します。
- QAPageでは、authorやupvoteCountなどのフィールドも忘れずに設定します。不足すると記述が不完全になり、機械が内容を解釈しにくくなります。
結局、どちらを使えばよいのか
最もシンプルな判断基準に戻りましょう。回答を自社で作成したならFAQPage、コミュニティから寄せられたならQAPageです。実際、一般的なB2B企業やSaaS企業のサイトにあるQ&Aセクションの90%以上はFAQPageに該当します。回答の多くは、もともと自社のマーケティングチームやプロダクトチームが作成しているからです。本当に難しいのはタイプ選びではありません。それぞれの回答を、ページの内容と正確に対応し、機械が明確に抽出できる形へ整えることです。Q&Aページのマークアップタイプが正しいか、回答ブロックをAIエンジンが正確に参照できるかを確認したい場合は、30分のGEO診断をご予約ください。改善すべきポイントを具体的にお伝えします。



